整体院・整骨院・接骨院・鍼灸院・治療院などですが、便宜上「整体院」という呼び方で統一させて頂きます。
整体院さんのホームページのダメなところ
2024年現在ですが、LP(ランディングページ)またはLP風のホームページで集客は難しいです。
LPとはなにか?
1. 辛くて辛くて困っているをターゲットとし
2.根本改善を謳い
3.当院の素晴らしさをアピールし
4.多くの口コミがあることを伝え
5.多くの推薦があることを伝え
6.通常価格がいまなら〇〇円と低価格訴求
7.お問い合わせに繋げる
という7つの構成からなる手法のことです。
何がダメかといいますと、2024年現在、「根本改善が必要なほど辛い症状で困っている人」が少ないです。
スタートから間違ってしまっています。
根本改善が必要なほど辛い症状で困っている人というのは、
健康に関連する事業所が増えすぎて、取り合いになってしまい、相対的に一店舗あたりの割り当てが少なくなっているという意味です。整体院さんをはじめ、整骨院・接骨院・鍼灸院・治療院・マッサージ・ヨガ・ピラティス・パーソナルジム・ストレッチジムなどなど。
LPの手法はスタートの「ターゲティング」からして間違ってしまっているため、7番までずっとおかしなことになっています。一度根本から見直しを。
今後もこの傾向は続きますので「辛い症状で困っている人」というのは減る一方だと予測されます。
整体院さんはターゲットを変えよう
「根本改善が必要なほど辛い症状で困っている人」を主ターゲットするのではなく、もっとライトな感覚で整体院さんを探されている人をターゲットにしましょう。ざっくりいいますと「健康に気を使っている人全般」です。根本治療といったヘビーな話ではないです。
こういうものは時代の流れのバイオリズムのようなものでして、角ばった車が流行ったあとは丸い車が流行りますし、また角ばった車が流行ります。
むかしは「根本治療」なんてことを言っている人が少なかったため、それをいうことで差別化ができました。いまは90%くらいの整体院が根本治療を言っていますよね?まったく差別化できておらず、むかしに戻ったほうが賢いタイミングというだけのことです。
根本治療・根本改善という言葉が最悪
「健康に気を使っている人全般」をターゲットとする場合、根本治療・根本改善といったワードは最悪に相性が悪いです。またそれを言われると、そこまで悪くないのに「無駄に長引かせられそうだな」と反感を買ってしまい、「無駄にチケット販売とか言われそうだな」といった悪いイメージもあります。絶対にやめたほうがいいセリフだと思います。
20代30代をメインターゲットに
もちろん40代50代60代もターゲットなのですが、メインターゲットは20代30代が望ましいです。20代(特に女性)は整体好きです。さわやかなイメージのある整体院にどんどん通っています。
うちはあまり若い世代は来ないけど...という場合、根本改善といった「胡散臭い」ことをホームページに書いてしまっているからだと思います。
根本改善・根本治療って...胡散臭いの?
はい、めちゃくちゃうさんくさいです。宇宙の神秘とか遠隔操作とかいった類のホームページと同類、これぐらいうさんくさいです↓
20代30代は誇大広告にとても敏感な世代です。現代は詐欺のようなサイトがとても多いです。→ 美容・エステ・サブスク・美白・ホワイトニング・痩身・ヤニ取りなどなど。
20代30代はそういった誇大広告サイトと毎日戦っていまして、いわば誇大広告退治のプロです。「誇大広告」に対してめちゃくちゃ強い嫌悪感をもっています。
- 大事なことは小さい文字で書いて逃げる
- 一部の効果をあたかもみんなに効果があるように誇大表示する
- これでもかというほどの口コミ
- 虎の威を借る狐作戦ーエビデンスをうたう(良くわからない医者の推薦状など)
↑詐欺っぽい会社のウェブサイトってみんなこれなんです。若い人はこの流れのサイトをみるとドン引きです。
整体院が医者ではないということはわかっているので、医者じゃないやつが何が根本改善なんだよ?何が改善率90%だよ?って思っています。ここで大事なのは、先生のところは根本改善できる整体院かもしれません。でも「こんなやり口でやるやつってみんな同じだろ」って思われてしまっているという現実があります。
言っていいセリフとそうじゃないセリフがある
たとえば本当にガ〇が治る薬を医者じゃない人が開発したとします。
その人が発する「ガ〇の改善率 驚異の90%!」「みんな驚きの喜びの声」っていう広告をみたとき、先生もうさん臭いなと思うと思うんです(笑)
医者じゃない整体院が発する「根本治療 改善率90%」「たくさんの喜びの声」← これは前者とまったく同じように聞こえますのでご注意ください。
医者じゃないという言い方が少し失礼で申し訳ないですが「医者ではないが整体師」という職業に誇りを持ち、「医者じゃないから適当なことは言わない」という強い信念がある整体師さんが勝つ時代とも言えます。
もっとさわやかなホームページにしましょう。40代50代はそれにひっついて引っ張られてくるのでご安心ください。60代は無理です。60代をホームページで狙うという発想はやめるべきだと思います。
レッドオーシャン市場からブルーオーシャン市場へ
激戦区の業界をレッドオーシャン市場というのですが、整体院業界はまさにレッドオーシャン市場です。熾烈な奪い合い。レッドオーシャン市場で勝てるのは資本力のあるところです。ターゲットを変えることで一気にブルーオーシャン市場(新天地)への参入となりますので、いまこそそのタイミングでしょう。
北風と太陽のイソップ童話に学ぶ
北風と太陽のイソップ童話。北風と太陽が「あの男性のコートを脱がしたほうが勝ち」ゲームやろうと。北風はコートぐらい簡単に吹き飛ばしてやるとビュービュー暴風を吹き付けましたが、男性はより一層身構えるだけでした。太陽はただニコニコと温めただけでした。男性は自然とコートを脱ぎました。
いまの整体院さんのホームページは北風と言えるでしょう。やればやるほど利用者に身構えられると思います。特別な何かをするわけではなく、周りが北風だらけなので、太陽のようにニコニコ大きく構えましょうというお話でした。
まとめ
ネット社会ど真ん中のいま、すさまじく情報の広がりが早いです。誇大広告の整体院はいたるところで叩かれていますし、事実、景品表示法違反でたびたび行政処分を受けていることは一般の方でさえ周知の事実です。
開業当時の気持ちを思い出しというと若輩者が失礼ではございますが、先生が本来やりたかった方向性をもう一度見つめなおす時期なのかもしれません。整体院さんの方向性にもアドバイスできる数少ない立ち位置にいる私です。ご不明点などはお気軽にご相談ください。